映像編集とは

映像編集とは

映像編集は、映像コンテンツを作成する上で必ず必要となる仕事です。
その名の通り、映像をつなぐことは勿論ですが、映像の加工から音声の調整まで、幅広い対応が求められる事も多い仕事になります。
しかし、映画・CM・TVなどの映像コンテンツでは、オフライン編集とオンライン編集という2回に分けて編集が行われ、それぞれでその役割や業務内容が異なる仕事でもあります

 
 

オフライン編集とオンライン編集

映像データは、高画質であればあるほど容量が大きくなり、直接編集することが大変になってきます。
例えば、高画質で撮影されたデータや解像度の大きなデータなどを直接編集しようとすると、負荷が高くなり、映像が正常に再生できなかったり、PCがフリーズしたりと効率的に編集できません。
そこで、撮影されたデータから軽いデータを作成して、使用するカットを選んだり、カットの長さを調整したりという内容を固める編集を先に行います。これをオフライン編集と呼びます。
そして、オフライン編集でコンテンツの構成や内容がある程度できあがったら、映像を撮影された高画質のものに差し替えて加工を施したり、テロップを入れるなどの仕上げの編集を行います。これをオンライン編集と呼びます。

 

映像編集の仕事の内容とは

映画のオフライン編集

映画のオフライン編集は、映画を編集する仕事ですが、同時に撮影されたカットの管理も行います。映画は約1000~3000カット程で構成されていますが、それぞれのカットで数テイク撮影されるので、管理するカット数は1万を超えることもあります。これにより、クランクインから作品が仕上がるまで仕事が継続するので、1本あたり約1~3ヵ月とスパンの長い仕事になります。また、この仕事は編集技師という職業の方が担当し、そのほとんどは制作会社やポストプロダクションに属したり、フリーで活躍されたりしています。

たるすけが、現役の映画の編集技師にインタビューしてきましたので、ご覧ください。

 

映画のオンライン編集

映画のオンライン編集は、オフライン編集で出来上がったものを高画質のものに差し替え、それぞれのカットに加工を施したりテロップを入れるなどして、完成形に仕上げる仕事です。この仕事は、ポストプロダクションで行います。

 

CMのオフライン編集

CMのオフライン編集は、CMを編集する仕事です。15秒や30秒といった決められた尺の中で、監督の書いた絵コンテ通りにカットを並べていくのですが、複数あるテイクから一番合った物を選んだり、各カットの尺をフレーム単位で調整したりと細かい所も求められる仕事です。また、この仕事はポストプロダクションで行いますが、編集室で作業をするよりも会議室や撮影現場などでの作業の方が多いことも特徴の一つです。

たるすけが、現役のCMのオフラインエディターにインタビューしてきましたので、ご覧ください。

 

CMのオンライン編集

CMのオンライン編集は、オフライン編集で出来上がったものを高画質のものに差し替えて、1カットずつ仕上げる仕事です。具体的には、背景とCGを合成したり、映像に加工を施したり、テロップを載せたりといった作業が基本ですが、必要に応じてマスク作成などもします。この仕事はポストプロダクションで行いますが、CMは合成要素が多いため、エディターではなくコンポジッターが担当します

たるすけが、現役のCMのコンポジッターにインタビューしてきましたので、ご覧ください。

 

アニメのオフライン編集

アニメのオフライン編集は、アニメを編集する仕事です。コンテ画から線画を作り、その線画を台本通りに並べて各カットや全体の尺を調整していきます。また、アニメ制作ではアフレコはオフライン編集の後に行われるので、オフライン編集は全て無音の状態で行うことが特徴の一つです。そして、各カットの使用尺が決まったら、それに対し色や動きが付けられてアニメになっていくのですが、線画をアニメに差し替えていくのもオフライン編集の役割です。この仕事は、ポストプロダクションや制作会社でも行われますが、アニメのオフライン専用の編集室もあります。

たるすけが、現役のアニメのオフラインエディターにインタビューしてきましたので、ご覧ください。

 

アニメのオンライン編集

アニメのオンライン編集は、オフライン編集で出来上がった映像に完成音を合わせて、TV局で放送できるように仕上げる仕事です。TV局には決められた納品規定があり、それに沿ってフォーマットを組んだり、テロップを載せて仕上げていきます。この仕事はポストプロダクションで行います。

たるすけが、現役のアニメのオンラインエディターにインタビューしてきましたので、ご覧ください。

 

TV番組のオフライン編集

TV番組のオフライン編集は、TV番組を編集する仕事ですが、他のオフライン編集と違い、撮影データを直接編集していくことが多いです。TV番組の場合は、あまり高画質では撮影しないので、直接編集することができます。また、TV番組では、オフライン編集の段階では、尺はあまり意識せず、ストーリーを重視して編集していきます。この仕事は、番組ディレクターが行います。

 

TV番組のオンライン編集

TV番組のオンライン編集は、オフライン編集で出来上がったものをTVで放送できるように仕上げる仕事です。まず、放送枠に収まるように尺を調整してから、映像加工やテロップを載せて、TV局の納品規定に合わせた形に仕上げていきます。この仕事は、ポストプロダクションで行います。

 

Web動画の編集

Web動画の編集は、インターネット上で配信される映像コンテンツを編集する仕事です。Web動画では、軽いデータで撮影されるため、オフライン編集とオンライン編集といった区分けはありません。これにより、Web動画の編集では撮影データを使用した編集から映像加工、テロップ入れまでを一貫して行います。またMAやダビングといった音を仕上げる工程もないことが多いため、効果音やBGMを付けたりミックスをする事もよくあります。この仕事は、動画制作会社で行います。

 

映像編集に必要なスキル・経験

オフライン編集やWeb動画の編集で重要なのは、映像をつなぐ技術です。そして、オンライン編集では、コンテンツの納品仕様を理解するための専門知識と映像の加工技術が必要となります。
どちらも、学校などの映像編集を学べる機関がありますので、そういった所で基礎をしっかり身につけましょう。また、映像コンテンツを見ることも様々な手法に触れる良い機会となりますので、普段から多くの映像コンテンツに触れるよう心がけましょう。

 

映像編集に向いている人

映像制作に興味がある

編集ソフトやカメラなどのツールや機材などにも関心を持っていることが重要です。専門学校や大学などで知識を身に付けても即戦力として現場で働き始められるというものではありません。普段から自分なりに映像編集を行ってみるなどのバイタリティある人が求められます。

 

コミュニケーションが得意

映像制作の現場は一人で作り上げるものではありません。指示内容や作品の意図をしっかりと把握し、不明点をクリアにしながら円滑に進めていくためのコミュニケーション力が求められます。

 

違う意見を寛容に受け入れられる人

映像の受け取り方は人それぞれですが、より多くの人に作品のイメージを伝えるためには、様々な視点から作品を作る必要があります。そのため、自分の意見に固執せず、関係者からの様々な意見を受け入れて対応できることも大切になります。

 

映像編集のキャリアパス

映像編集へのキャリアパスですが、専門学校や映像メディア学科のある大学等にて専門的知識を学んだ後、映画/CM/アニメ/TV番組/Web動画の制作会社やポストプロダクションなどに就職することからキャリアがスタートします。
アシスタントとして経験を積んだのち、メインエディターを目指していきます。その後は独立してフリーランスの映像編集者として活躍する人もいます。

 

まとめ

映像編集は、様々な映像分野での活躍が見込まれる職種です。映像編集者として業界で働くためには、単に映像編集に関する知識を身に付けるだけではなく、日ごろから多くの映像作品に触れたり、実際に作ってみたりしながら自分なりの映像センスを磨くことが大切です。

 

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