MAミキサーとは

MAミキサーとは

音も映像作品の重要な要素の1つです。その音を仕上げる工程にMAという工程がありますが、この工程を担当するのがMAミキサーです。
映像作品の音は、台詞などの撮影時に収録される素材音・BGM・効果音(SE)などで構成されています。MAミキサーは、この素材音・BGM・効果音(SE)のバランスやタイミングを調整しながらミキシングして完成音を仕上げる仕事です。
また、映画やアニメーション作品では、この工程をダビングとも呼びますが、内容はMAとほぼ同じと考えていいでしょう。

 

MAミキサーの役割ややりがいを動画で紹介

たるすけが、現役のMAミキサーにインタビューしてきました。

 

MAミキサーの仕事の内容とは

MAミキサーの代表的な仕事内容には、以下のものがあります。

  • 素材音の整音
  • 音声加工
  • アフレコ・ナレーション収録
  • ミキシング
 

【素材音の整音】

撮影時に録音される素材音は、カット間に音量のバラツキがあります。整音とは、ミキシング作業がスムーズに進むように、このカット間の音量のバラツキを取っていく作業です。
また、素材音には蝉の鳴き声や自動車の走行音などの環境音が一緒に収録されてしまっています。この環境音が目立ってしまって台詞が聞こえにくいカットなどでは、環境音を抑える処理なども整音時に対応します。

 

【音声加工】

シーンによって音声に加工が必要な場合は、MAミキサーが対応します。電話の話し声や空間の残響音など、演出にそって加工します。

 

【アフレコ・ナレーション収録】

アフレコやナレーションなどの録音もMAミキサーの役割です。MAスタジオやダビングルームといった施設にはナレーションブースなどの録音施設が併設されているので、そこを使用して録音します。

 

【ミキシング】

整音した素材音にBGMや効果音(SE)をミキシングして完成音を作ります。音声の聞こえ方は、コンテンツの視聴環境によって異なります。MAミキサーは、作品が視聴される環境を考慮した上で、作品のイメージが最大限伝わるようにバランスやタイミングを調整しながらミキシングします。
またテレビや一部の配信では音量規定などの納品規定があり、MAミキサーはこの規定にも配慮します。

 

MAミキサーに必要なスキル・経験

MAミキサーには、次のようなスキルや経験が求められます。

 

【音の専門知識】

MAミキサーは、様々な音を扱います。作品が視聴される環境の中で、これらの音を一つにまとめるには、音の様々な専門知識が必要となります。
 

【音声加工技術】

映像作品には、様々な演出があります。演出者の意図が正しく伝わるように、様々な加工が求められます。

 

【音楽編集ソフトの基本スキル】

音声加工やタイミングの調整には、音楽編集ソフトが多く使われています。ソフトによって操作は異なりますが、機能はあまり変わりませんので、その概要を理解できていると有利です。

 

MAミキサーに向いている人

【音楽などの音が好きな人】

MAミキサーは、様々な音の違いを聞き分けて、適切に対応しなければなりません。そのためには、聞き分けられる耳が必要となります。耳を鍛えるには、日頃から音楽などの音に触れている必要があります。

 

【コミュニケーションが得意な人】

映像制作の現場は一人で作り上げるものではありません。指示内容や作品の意図をしっかりと把握し、不明点をクリアにしながら円滑に進めていくためのコミュニケーション力が求められます。

 

【違う意見を寛容に受け入れられる人】

映像作品の受け取り方は人それぞれですが、より多くの人にイメージを伝えるためには、様々な視点から作品を作る必要があります。そのため、自分の意見に固執せず、関係者からの様々な意見を受け入れて対応できることも大切になります。

 

MAミキサーのキャリアパス

専門学校や電気系の大学にて専門的知識を学んだ後、テレビ局やMAスタジオなどに就職します。アシスタントとして経験を積んだのち、MAミキサーを目指します。アシスタントからチーフへの昇格には3年程度の期間がかかると言われています。

 

まとめ

MAミキサーは音のスペシャリストとして幅広い分野での活躍が見込まれます。そして、映画やテレビからWeb配信とその範囲は広がっています。自分の感覚やセンスを活かして挑戦していけるやりがいのある仕事として、MAミキサーという職種にぜひチャレンジしてみませんか。

 

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