映像を作る職人たち ~CMのオンライン編集篇~ CMのクォリティを司るスペシャリスト

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映像を作る職人たち ~CMのオンライン編集篇~ CMのクォリティを司るスペシャリスト

映像を作る職人たち ~CMのオンライン編集篇~ CMのクォリティを司るスペシャリスト

映像制作において、一つの作品ができあがるまでたくさんの人が携わっています。映像作品は、いろいろな技術を持ったスペシャリストが集まって作られますが、「映像を作る職人たち」では、そのスペシャリストの一人一人にスポットをあてて職業紹介をしていきます。

これまで数回にわたり映像編集の仕事をご紹介してきましたが、映像編集については今回が最後になります。
映像編集は、映像コンテンツを制作する際に必ず必要になる重要な仕事ですが、その役割や業務内容は、オフライン編集とオンライン編集という2種類の編集があるなどコンテンツのジャンルによってさまざまです。今回は、CMのオンライン編集の仕事を紹介します。

CMのオンライン編集とは?

CMにおけるオンライン編集とは、CMを仕上げる仕事です。
まず、オフライン編集で使用するカットの使い所や順番は決めましたので、その各カットを高画質な映像に差し替えていくことから始まります。ここで使用するカットは、撮影された素材に予めカラーコレクションが施されたものを使用します。CMでは、オフライン編集で使用するカットや使用箇所が決まったら、オンライン編集前に使用するカットに対してカラーコレクションを施すのが一般的です。

次に、差し替えたカットに合成やエフェクトを施してブラッシュアップしていきます。CMは作品のイメージが大切ですし、クォリティも重視されます。また、近年のCMでは、ほとんどのカットに対して何かしらの処理を施すことが多くなっています。そのような理由から、通常の編集では編集ツールが使われますが、CMのオンライン編集ではFlameというコンポジットツールが多く使用されています。これにより、エディターではなくコンポジターが担当する場合が多いです。そして、最後にテロップを載せて完成となります。

また、CMもTVで放送されるコンテンツの1つですので、TV番組やアニメ作品と同様に納品規定に則しているかを検査したり、また違反していた場合の対応などもオンライン編集の役割になります。

CMのオンラインエディター(コンポジター)になるには?

CMのオンライン編集は、主にポストプロダクションで行っています。CMのオンラインエディター(コンポジター)になるには、ポストプロダクションに就業して、まずはアシスタントになることから目指しましょう。

CMのオンライン編集をするための勉強

CMのオンライン編集で大事なのは、作品のイメージを具現化する技術力と放送局の納品規定を理解するための基礎知識です。
まずは、学校などの機関で映像の基礎知識や合成手法などを学びましょう。そして、多くのコンテンツを観て参考にしましょう。

CMのオンライン編集の役割ややりがいを動画で紹介

今回は、㈱IMAGICA Lab.でCMのオンラインエディター(コンポジター)として活躍されている帆足誠さんにいろいろ聞いてきましたので、ご覧ください。

※クリックすると動画が始まります

いかがでしたか?

CMは、商品のイメージを届けるためのクォリティを大切にしています。制作にはさまざまな工程がありますが、その中でもCMのオンライン編集は、作品のクォリティを司る重要でやりがいのある仕事です。

これからも映像をつくる職業をたくさん紹介していきます。ぜひYouTubeチャンネルも登録してください。

株式会社デジタルスケープ 山崎 義成
株式会社デジタルスケープ
山崎 義成

1990年から約30年間IMAGICA Lab.在籍し、エディターとして、CM・TV・映画とジャンルを跨いで活躍。
ワークフローの作成から編集・グレーディングまで幅広く担当。3Dや4K/8K、HDRなども手掛けている。
代表作:映画「デスノート(前編・後編)」、映画「どろろ」、3D映画「ラビットホラー3D」、アニメ映画「秒速5センチメートル」、4K「ポール・マッカートニー・アウト・ゼアー2015」 他