イトウ先生のTips note 【Premiere Pro 2020】Adobe Stockオーディオ連携
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イトウ先生のTips note 【Premiere Pro 2020】Adobe Stockオーディオ連携

こんにちは、デジタルスケープの伊藤和博です。
今回の2ndbookでは、Premiere Pro 2020の6月アップデートから新機能で、「Adobe Stockオーディオ連携」をご紹介します。
Premiere Proの6月アップデート版より、エッセンシャルサウンドパネル内からAdobe Stockオーディオにダイレクトアクセスし、オーディオサウンドトラックの試聴、検索、ダウンロード、ライセンスができるようになりました。
サウンドを探すのはそれなりに手間がかかりますが、今回のこのアップデートによって、思わず使ってしまいたくなる身近なところにサウンドが表示されるようになったため、サウンドを探す作業も一気に楽になりました。 Adobe Stock内のサウンドのため、実際の使用にあたっては用途に応じてライセンスする必要がありますが、新しいサウンドの発見が容易になりましたので、その辺りをご紹介したいと思います。
さっそくやってみよう!
まずはPremiere Proを起動した後、パネルレイアウトを「オーディオ」に切り替え、エッセンシャルサウンドパネルを確認します。すると、新たに参照タブが追加され、いくつかのオーディオウェーブの表示が確認できるかと思います。Adobe Stockオーディオにある曲が表示されています。
どのような曲か聞いてみる場合は、各曲の左上にあるプレイボタンをクリックするか、オーディウウェーブ上をクリックすると再生します。
曲の途中から再生する場合はオーディオウェーブ上の任意の箇所をクリックします。この時、パネルの下にある「タイムラインの同期」にチェックを入れると、曲の時間とタイムラインパネルの再生ヘッドの時間が同期し、タイムラインにシーケンスを表示している場合、クリップの有無に関わらずタイムラインの再生ヘッドが同期します。あくまでもサウンドの方にタイムラインの再生ヘッドが同期するため、曲の途中から再生すると、タイムラインパネルの再生ヘッドも、0フレームからではなく、途中から再生を開始します。
サウンドの検索
サウンドを検索する場合は、検索ウインドウにキーワードを入力するか、予め用意されているジャンルを展開し、サブジャンルから絞り込みを行います。なお、検索キーワードは「日本語」で検索可能です。
また、試しに聞いてみたサウンドが気に入った場合、そのサウンドの上で右クリックすると、その作曲者(アーティスト)のサウンドのみを検索することが可能です。検索すると、アーティスト名が表示され、そのアーティストの曲だけが表示されます。アーティストに加えて曲のジャンルも含めて指定している場合は、そのアーティストのそのジャンルのみ、というように絞り込むことが可能です。
サウンドのダウンロードとライセンス
サウンドをダウンロードする場合は、サウンドの上で右クリックし、「プロジェクトに追加」または「ローカルフォルダー・ライブラリに保存」を選択するか、ダウンロードしたいサウンドをそのままタイムラインにドラッグします。
タイムラインにそのままドラッグ、またはプロジェクトに追加、を選択すると、プロジェクトパネルにダウンロードされますが、この段階ではライセンスがないため、ダウンロードしたサウンドにはカートのアイコンが表示されます。
ここでダウンロードしたプレビューサウンドは、エフェクトやトランジションもかけられる普通のサウンドファイルとして使用可能で、透かしも付いていませんが、圧縮率の高い低ビットレートのM4aになります。
ライセンスの購入は、カートのアイコンをクリックすると購入を促すウインドウが表示(カートのアイコンをクリックで即購入ではありません)され、確認後に購入となります。ライセンスされたオーディオファイルは、44.1kHzまたは48kHzのサンプルレートで非圧縮のWAVファイルになります。
なお、購入直後にライセンスコードが表示されますが、ここでダウンロードしたサウンドを使用してビデオを作成し、YouTubeにアップした後、使用しているサウンドに関して著作権侵害の申し立てが行われた場合、ライセンスを取得した曲のライセンスコードをYouTubeに提出する必要がありますので、YouTube に公開する動画にダウンロードしたサウンドを使用する場合は、ライセンスコードをコピーしておいてください。 ライセンスコードに関する詳しい説明は以下のサイトに記載がありますので参考にしてください。
履歴・条件・価格
購入履歴やライセンス条件、価格などを確認する場合は、エッセンシャルサウンドパネルの最下部にあるリンクから各Webページにジャンプして確認することが可能です。購入履歴の参照に関してはAdobe Creative Cloudへのログインが必要になります。
また、気になる価格ですが、このブログの執筆時点(2020年6月末)では、Adobe Stockのサイトには、サブスクリプションプラン(年間プランと月額プランという料金体系があり、月または年間何点までのアセットの使用)と、クレジットパック(買い切りタイプのプランで、例えば16クレジットを16000円で購入し、画像1点1クレジットを消費、HDビデオは2クレジットを消費するため、16クレジットの場合は、画像は16点、ビデオは8点まで購入できる、というプラン)とがあり、アセットとしてビデオ(HD,4K)、画像、ベクター、イラスト、テンプレート、3Dの記載があります。
ただし、サウンドに関してはサブスクリプションプランで月何曲まで、クレジットパックで1曲何クレジット、などという明確な記載が現時点では見つからないようです。
なおこの料金プランは、個人向けのプランとして用意されているものになりますが、エンタープライズ版の場合や、これらの料金体系にサウンドはどのように含まれるのか、に関しては、以下のサイトにあるお問い合わせのリンクから確認してみてください。
サウンド素材が身近なところから手に入るのは非常に便利な機能だと思いますが、料金やライセンスが不透明ですとなかなか使いづらい部分もあるかと思います。ただ、それでも新しいサウンドの発見には非常に便利な機能になるかと思いますので、アップデートがまだの方はぜひアップデートして使ってみてください。
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株式会社デジタルスケープ
トレーニングディレクター 伊藤 和博 -
講師歴25年。講座開発数200以上。 総合商社のスクールでMac/Winを使ったDTP/Webトレーニングスクールの業務全般を担当。大手PCメーカー、プリンターメーカー、化粧品メーカー、大手印刷会社、大手広告代理店、新聞社、大手玩具メーカー、大学、官公庁、団体などに向けたトレーニングなど幅広い企業の人材育成に携わる。 現在は、デジタルスケープにてAdobeCCを中心としたトレーニングの企画、講師を務める。 Adobe認定エキスパート、アップルコンピュータ認定技術者、CIW JavaScript Specialist、CIW Web Design Specialist。