中途採用で転職する際に、履歴書に書いたり面接で話したりする志望動機の書き方・伝え方のコツを解説。志望動機は、採用担当者にその企業を選んだ意欲を伝える項目のため、ポイントをおさえて慎重にまとめましょう。
企業が「気になる」志望動機の考え方
企業の採用担当者は、採用に際して主に以下の点をチェックしています。
- ・当社の強みを理解しているか
- ・当社の求める人材を把握しているか
- ・なぜ競合の他社ではなく当社を選んだのか
- ・前職までの経験が当社で生かせるのか
- ・どんなキャリアビジョンがあり、それが当社で達成できるのか
志望動機は、これらの点が相手に簡潔かつ具体的に伝わる内容にまとめることが重要です。そのためにも、まずは応募先企業や競合する他社のことをよく調べて学んでください。その上で、どうして自分は他社でなくこの企業へ転職したいと考えるのかを振り返ることからはじめるとよいでしょう。それによってあなたの言葉で書かれた、オリジナルな説得力のある志望動機をまとめることができます。
上記のようなポイントを志望動機に落とし込むと以下のような内容になります。
企業が「気になる」志望動機 お手本編
前職では、飲料メーカーにて、アルコール飲料の広告宣伝を担当しておりました。 商品毎に最も効果的な宣伝方法の分析を行いながら、必要があった場合は地域毎に異なった方法を実践致しました。結果、担当した商品の売り上げを、前年対比において150%まで伸ばすことに成功致しました。 製菓業界でのシェア率1位の貴社において、海外をターゲットに、更に規模の大きい販売戦略を練れる点や、御社が力を入れている和菓子の事業に対して、今後さらに伸びる可能性を秘めた分野だと考えており、大変魅力的に感じております。 前職での経験を基に、貴社では海外まで範囲を広げ、販売戦略の分析、シェア率を上げる事を意識して業務に取り組みたいと思います。
この例では、前職での業務内容から、入社が叶った後のキャリアビジョンまで、分かりやすくまとめられています。その上で、前職で優秀な業務成績を収めた応募者が、志望先の強みを挙げながら、経験を生かす意欲を持っていることも伝わる内容にまとまっています。
マイナスイメージに繋がってしまう志望動機
一方で、以下に挙げるような志望動機では、採用担当者にマイナスのイメージを持たれてしまいます。マイナスイメージに繋がるポイントは、主に以下のような項目がございます。
- ・「貴社の社風に魅力を感じた」という程度の曖昧な内容に終始していること
- ・自分の希望や要望だけが書いてあること
- ・内容に具体性がなく、競合他社でなく応募先を選んだ理由が伝わらないこと
- ・前職までの経験が、応募先でどう役立つか書かれていないこと
また転職の理由が後ろ向きだったり、前職の悪口が含まれていたりするのもNGです。採用担当者には、「当社でも同じような不満を持たれるかもしれない」と良い印象を持たれません。
転職することにより応募先でどんな希望を実現したいのか、どんな経験を生かしたいのか、前向きな表現でまとめるようにしましょう。