転職に英語力は必要?!おすすめの英語資格や点数目安も紹介!

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転職に英語力は必要?!おすすめの英語資格や点数目安も紹介!

転職に英語力は必要?!おすすめの英語資格や点数目安も紹介!

転職に英語力が必要なことは、グローバル化が進展した現代では明らかといって問題ないでしょう。転職に英語力が効果的で有利なことはデータでも明らかになっています。そこで今回は、転職を成功させるために必要な英語力を高めるのに適した英語資格と、必要とされる点数の目安についてご紹介します。

転職に英語力は必要?

転職に英語力は必要でしょうか?転職成功者には英語力が高い人が多いという実績があります。そこで、その理由と職業別に必要とされる英語力の目安について紹介します。

転職成功者には英語力が高い人が多い

TOEIC試験を実施する「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」の「上場企業における英語活用実態調査」によると、75%の企業が英語を使用しています。また、約半数の企業は、グローバル人材の育成のために英語研修を実施しています。このことから、英語力のある人材は即戦力になるため優先して採用される可能性が高いと考えられます。

また、日本の英語教育ではビジネスで活用できるほどの英語の実力はつかないことから、英語力が高い人は努力していると推測できます。その向上心のある積極的な姿勢が転職の時に企業に評価されると考えられます。

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(2013年 「上場企業における英語活用実態調査」報告書)

職業別の必要とされる英語力の目安

前述のTOEIC試験を実施する「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」の調査では、部門別の企業が期待する英語力はTOEICの点数で次のとおりです。

  • 国際部門:750点
  • 営業部門:650点
  • 技術部門:620点

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(2013年 「上場企業における英語活用実態調査」報告書)

クリエイティブ職で英語力は必要なのか

クリエイティブ系の職種で英語力は必要でしょうか?一般的には、グローバル化の進展で海外のマーケットやトレンドなどを調査・確認することが増えたり、海外の人と直接コミュニケーションを取る機会が増えたりしているので英語力の必要性・重要性は高まっています。

特にプロデューサー職などは、海外の情報に触れたりや意見を聞いたりする機会も多くなるため、より英語力が求められる可能性は高くなります。
クリエイターの管理・監督をして指示を出したり、まとめたり、場合によっては広く意見を求めたりと、創造力以外にコミュニケーション能力が求められるからです。

打ち合わせ風景

転職でチェックしておきたい英語資格6選!

おすすめの英語資格をご紹介します。

TOEIC

TOEICは、転職時だけでなく、新卒の就活、社会人になってからのキャリアアップや海外赴任の際、多くの企業に参考にされている試験です。一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が実施しています。なお、TOEICには、大きく分けると以下の3種類の試験があります。

聞く力と読む力をみる試験(TOEIC L&R)
最も受験者数の多い試験で企業が英語力をみるときにその点数を利用する試験です。リスニング約45分間とリーディング75分間のマークシート方式で実施されます。990点が満点で、5点刻みで評価されます。
話す力と書く力をみる試験(TOEIC S&W)
英語でのコミュニケーションのために必要なスピーキングとライティングの試験です。スピーキング約20分間とライティング約60分間のパソコンとヘッドセットを使って実施されます。スピーキングのみ、ライティングのみの試験も実施されます。スピーキング、ライティングそれぞれ200点が満点で、10点刻みで評価されます。
基礎的な聞く力と読む力をみる試験(TOEIC Bridge Test)
基礎から英語学習に取り組ませることで英語能力を向上させ、TOEIC L&Rの試験を受けさせるモチベーションを高める目的の試験(TOEIC Bridge Test)です。リスニング約25分間とリーディング35分間のマークシート方式で実施されます。180点が満点で、2点刻みで評価されます。

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】TOEIC Program|IIBC」

TOEFL

TOEFLは、TOEICと同じ「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」が、英語が母国語ではない人の英語コミュニケーション能力をみるために開発し、実施する試験です。試験の点数で実生活における英語の「読む、聞く、話す、書く」の4つのコミュニケーション能力が判定できます。試験は年間約50回実施されています。

TOEFLの点数は、一般的に北米の大学・大学院に留学するときに英語力を証明するために使われますが、南米・アジア・ヨーロッパの一部の大学でも必要なことがあります。レベルの高い大学・大学院ほど高い点数が必要な傾向にあり、点数が不足すれば、英語以外の実力が高くても入学が認められないのが一般的です。

TOEFLには、「TOFEL iBT」と「TOFEL PBT」の2種類があります。「iBT」がインターネットに接続されたコンピューターを使って実施される試験で、「PBT」は通常の紙に筆記して答える試験ですが、現在は、日本国内ではほぼ受験が不可能です。「iBT」と「PBT」では点数の換算方式や、出題範囲などの違いがあります。現在、受験できる「iBT」は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングから出題され、点数は各30点で合計120点が満点です。試験時間は、リーディングが60分から80分、ライティング50分、リスニングが60分から90分、スピーキングが20分です。大学へは61点から80点程度、大学院へは80点以上が必要と言われています。

参考:ETS「TOEFL: ホーム」

英語検定

英語検定は、正式名称を「実用英語技能検定」といい、「公益財団法人日本英語検定協会」が実施する英語に関する検定試験です。試験は難易度のレベル別に分けられており、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7段階があります。英語検定は、入学試験で内申点へ加算されることや英語科目の単位を認定する学校が多いこともあって主に中高生が多く受験しています。試験は年3回実施されます。

一方、企業はTOEICを英語力の基準としていることから、TOEICも英語検定も受験していなければ、まずTOEICで高得点を目指すことをおすすめします。すでに英語検定を受けて英語検定の2級以上に合格していれば、履歴書に書いてアピールできます。準1級、もしくは1級に合格していれば、一般的には企業が求めるTOEICで600点以上を上回る英語力があるとされているので強くアピールできます。

参考:公益財団法人 日本英語検定協会「英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会」

CASEC(キャセック)

CASECは、「株式会社教育測定研究所」が実施する英語に関する検定試験です。英語検定と大きく異なるのはコンピューターによって、出題された問題に対する正誤情報をもとに、次に出題される問題の難易度が変わることです。これによって、受験者にとって極端に難しい問題や極端に易しい問題は出題されません。

この方式のメリットは、受験者の英語力に近い問題を出題されて解答するため、問題が決まっている方式の試験と比較すると少ない問題数で精度の高い英語力の判定が可能になることです。この結果、試験時間は40分から50分と短いこと、オンラインで受験できるのでインターネットを利用できる環境があれば、いつでも、どこでも受験できること(試験会場まで行かないで良いこと)、受験料が安いこと、および試験結果がすぐに分かるメリットがあります。

また、精度の問題はあると考えられますが、CASECの結果をTOEICの点数と英語検定の何級に相当するかを示してくれるのも大きなメリットです。ただ、TOEICを受験する前に実力を測定する目的としては参考にできますが、企業がTOEICの点数を主に基準にしているため、転職には現時点で効果的とはいえません。

参考:株式会社教育測定研究所「CASEC(キャセック) - TOEICスコア・英検級の目安がすぐわかる英語テスト」

国連英検

国連英検は、正式名称を「国際連合公用語英語検定試験」といい、「日本国際連合協会」が実施する英語に関する検定試験です。全部で難易度別に6ランクあり、中学生から社会人までが受験できます。最も易しいレベルはE級で最も難易度の高いレベルは特A級です。試験は年2回実施されます。

試験の特徴は、「真に役立つグローバル・コミュニケーション能力」を育成することを目標にしていることです。コミュニケーションには、まず聞く力が必要なことからリスニングが重視されます。また、国連が「国際理解」や「国際協力」を理念にしていることから、問題には「世界平和」「世界政治・経済」「国際時事問題」など国連の活動に関連した話題が取り上げられます。

試験の難易度は高く、日本国際連合協会が実施したアンケートによると、各級合格者のTOEICの平均スコアは、C級で約560点、B級は約750点、A級では900点を超えています。ただ、企業はTOEICの点数を基準にしていることから新規に受験するときは、まず先にTOEICを受験することがおすすめです。

参考:公益財団法人 日本国際連合協会「国連英検:試験概要」

IELTS(アイエルツ)

IELTSは、英語教育、言語研究機関の「IDP Education Ltd.」「Cambridge English Language Assessment」および「British Council」の3団体が共同開発した英語の試験です。アメリカ、イギリスを含む英語圏の国々に留学、就労、移住を希望する人の英語力を測定するための試験で、「書く、読む、聞く、話す」の4つについて行われます。日本国内では、「公益財団法人日本英語検定協会」と「一般財団法人JSAF」が試験を両方で年50回以上実施しています。

世界中で、毎年290万人前後が受験する試験で、世界中の大学、企業、移民機関などの政府機関が10,000以上利用しています。また、教育や移住のための英語能力判定試験として世界中で広く認知されています。

国内企業への転職では、TOEICを優先させるべきですが、国内の外資系企業への転職や海外企業へ転職して海外で働きたいときは検討に値する試験です。受験には有効なパスポートが必要です。

参考:公益財団法人 日本英語検定協会「IELTS(アイエルツ)公式テストセンター | 公益財団法人 日本英語検定協会」

TOEICで必要とされる点数は?

TOEIC試験を実施する「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」が2013年に調査した「上場企業における英語活用実態調査」という報告書によると、企業が採用時に参考にする点数は625点のため最低でも600点が必要です。外資系企業や国内企業でも海外部門や海外の現地法人勤務を希望する場合は、さらに点数が高くないとアピールできないどころか、応募書類の時点で足切りをされる可能性があり、点数は記載しないで別の能力をアピールするほうが効果的でしょう。

TOEICで必要とされる点数は?

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「2013年 「上場企業における英語活用実態調査」報告書」

TOEICの平均スコア解説

「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」が公表している2018年12月実施(第236回)のTOEICの平均点と得点別の分布は次のとおりです(受験者数:86,217人)。

平均点: 582.8点(トータル)
321.2点(リスニング)
261.7点(リーディング)
*過去4回を含むトータルの平均点は583.3点

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「平均スコア・スコア分布 詳細 (第236回)」

転職に英語力は有利!最適な英語資格で英語力をアップ!

今回は、転職に英語力が必要なこと、英語力をアピールするためにおすすめの資格とどの程度の英語力があれば転職に有利になるかについて紹介しました。転職を成功させるには、英語力以外の能力も必要ですが、英語力を付けておけば転職の成功確率は、データからも分かるとおり確実に上昇します。英語能力を付けて、希望の転職を実現させましょう。

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