イトウ先生のTips note 【AfterEffects Beta】アイドル時にフレームをキャッシュ

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イトウ先生のTips note 【AfterEffects Beta】アイドル時にフレームをキャッシュ

イトウ先生のTips note 【AfterEffects Beta】アイドル時にフレームをキャッシュ

こんにちは、デジタルスケープの伊藤和博です。

今回は、AfterEffects Betaから開発中の機能で、「アイドル時にフレームをキャッシュ」をご紹介します。

Premiere Proは、2021になってから、テキスト関連の機能が目覚しく進化してきています。

AfterEffectsは、2021年3月に3D関連の機能が刷新されて以来、特に目新しい新機能は搭載されていませんが、Beta版にはおそらく次バージョンで搭載されるであろう機能がいくつか搭載されており、そのうちの一つが、以前のプログイトウ先生のTips nite【AfterEffects Beta版:マルチフレームレンダリング 】2021-04-26、もう一つが今回ご紹介する「アイドル時にフレームをキャッシュ」という機能になります。

この機能は、読んで字の如くになりますが、「AfterEffectsが忙しく稼働していない時間(=アイドル時間)に、(事前に指定してある範囲の)プレビューに必要なフレームをキャッシュしておく」という機能になり、この機能がONになっていると、プレビューが開始されるまでの時間が短くなり、スペースバーを押すとすぐ再生スタート、というような機能になります。

普段通りにAfterEffectsを使用していると恩恵が分かりずらい機能にはなりますが、非常にありががい機能で、また現時点では使い方によってはフリーズしますので、どのような機能なのか?をご紹介したいと思います。

さっそくやってみよう!

AfterEffects Beta版そのもののインストール方法や、何が新たに加わったか?の確認方法等は、以前のプログイトウ先生のTips nite【AfterEffects Beta版:マルチフレームレンダリング 】2021-04-26や、同じBeta版のアプリである、Illustrator Beta版のブログイトウ先生のTips note【Illustrator Beta版】回転ビューツールなどで確認していただきたいのですが、今回はさっそく「アイドル時にフレームをキャッシュ」の機能からご説明したいと思います。

Beta版を起動し、任意のコンポジションを作成した後、コンポジションメニュー > プレビュー > アイドル時にフレームをキャッシュ、にチェックが入っていることを確認します。この機能はデフォルトでONになっています。

アイドル時にフレームをキャッシュ

タイムラインにレイヤーを作成し、任意のアニメーションを作成した後、通常通りプレビューすると、製品版でのプレビューよりも早くプレビューが開始するのが体感できると思います。文字通り、AfterEffectsの稼働が頻繁でない時にキャッシュを作成しているため、再生するや否や動きが確認できる、というものです。なお、どの範囲のレンダリングデータをキャッシュするか?などの設定は、環境設定 > プレビュー、から確認が可能です。

環境設定

なお、この機能をOFFにする場合は、再度コンポジションメニュー > プレビュー > アイドル時にフレームをキャッシュ、を選択するとメニューからチェックが外れてOFFにすることができます。

アイドル時にフレームをキャッシュをOFF

また、この「アイドル時にフレームをキャッシュ」の機能は、コンポジションのビューをドラフト3Dにしている際には機能しないようです。この告知はBetaのビーカーアイコンから確認することができます。

新機能の確認

ドラフト3Dは、タイムラインパネル内に3Dレイヤーが存在する場合、コンポジションパネルツールバーに表示される高速プレビューからONにすることが可能です。

ドラフト3D

ただし、現時点のBeta版では、予めコンポジションメニュー > プレビュー > アイドル時にフレームをキャッシュ、をOFFにした状態でドラフト3DをONにしてしまうと、ドラフト3DをONにした時点でアプリが落ちるようです。

クラッシュ

そのため、Beta版でドラフト3Dを使用する場合は、この「アイドル時にフレームをキャッシュ」がONになっていることを確認してからドラフト3DをONにしてください。

体感的に、ですが、この機能を使用すると明らかにプレビューが開始されるまでの時間が短く感じますので、少しでも編集作業の時短になるかと思います。マルチフレームレンダリングの機能と合わせておそらく次期バージョンには搭載されるようになるかと思いますが、興味がある方はぜひダウンロードして使ってみてください。

関連講座

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伊藤 和博
株式会社デジタルスケープ
トレーニングディレクター
伊藤 和博

講師歴25年。講座開発数200以上。 総合商社のスクールでMac/Winを使ったDTP/Webトレーニングスクールの業務全般を担当。大手PCメーカー、プリンターメーカー、化粧品メーカー、大手印刷会社、大手広告代理店、新聞社、大手玩具メーカー、大学、官公庁、団体などに向けたトレーニングなど幅広い企業の人材育成に携わる。 現在は、デジタルスケープにてAdobeCCを中心としたトレーニングの企画、講師を務める。 Adobe認定エキスパート、アップルコンピュータ認定技術者、CIW JavaScript Specialist、CIW Web Design Specialist。