映像を作る職人たち ~アニメーションのオフライン編集篇~ アニメーション作品の骨格を作るスペシャリスト

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映像を作る職人たち ~アニメーションのオフライン編集篇~ アニメーション作品の骨格を作るスペシャリスト

映像を作る職人たち ~アニメーションのオフライン編集篇~ アニメーション作品の骨格を作るスペシャリスト

映像制作において、一つの作品ができあがるまでたくさんの人が携わっています。
映像作品は、いろいろな技術を持ったスペシャリストが集まって作られますが、「映像を作る職人たち」では、そのスペシャリストの一人一人にスポットをあてて職業紹介をしていきます。

今回も前回に引き続き映像編集の仕事についてご紹介します。
映像編集は、生放送やライブ配信以外はどんなコンテンツにも必要になる重要な仕事です。そして、映像編集にはオフライン編集とオンライン編集という2種類の編集があったり、コンテンツのジャンルによってその役割や業務内容が異なったりと、さまざまな編集があります。今回は、その中のアニメーションのオフライン編集の仕事を紹介します。

オフライン編集とオンライン編集についてはこちら
映像を作る職人たち ~映画のオフライン編集篇~ 映画にテンポとワクワク感を与えるスペシャリスト

アニメーションのオフライン編集とは?

アニメーションにおけるオフライン編集とは、一言でいうと「アニメーション作品の骨格を作る仕事」です。
まず、台本の画コンテから作った「線画」という色も動きもない線だけの画を順番に並べます。そして、放送枠の中でストーリーがテンポよく進むように、各カットの尺を調整していきます。この作業を「カッティング」といいますが、このカッティングでできあがったものに、色や動きが付けられて、アニメーションになっていきます。そして、色や動きの付いた各カットができあがったら、線画をこれに差し替えるまでが、オフライン編集です。

また、オフライン編集の段階では、まだ音ができていません。効果音の作成やアフレコは、このオフライン編集でできあがったものを基に作られるため、オフラインエディターは台本だけを頼りに、無音の状態で一連の作業を行います。
このように、アニメーションのオフライン編集は作品の基点となるとても重要な役割を担っています。

アニメーションのオフラインエディターになるには?

アニメーションのオフライン編集は、それを生業としている編集室やポストプロダクション、アニメーションの制作会社などで行っています。アニメーションのオフラインエディターになるには、そういった会社に就業して、まずは編集助手になることから目指しましょう。

アニメーションのオフライン編集をするための勉強

アニメーションの編集にとって大事なことは、テンポです。観ている人を作品の中に引き込むには、テンポよく展開させていくことが重要です。まずは、編集を教えてくれる学校などの機関で編集手法を学びましょう。そして、多くのコンテンツを観て、テンポや手法の参考にしましょう。

アニメーションのオフライン編集の役割ややりがいを動画で紹介

今回は、㈱IMAGICAエンタテインメントメディアサービスでアニメーションのオフラインエディターとして活躍されている上野勇輔さん(2018年から㈱デジタルスケープより派遣社員として就業)にいろいろ聞いてきましたので、ご覧ください。

※クリックすると動画が始まります

いかがでしたか?

アニメーションのオフライン編集は、アニメーション作品の骨格を作る大事な役割です。音や各カットが素晴らしくても骨格となる編集が良くなければ、作品の面白みは半減してしまいます。責任重大ですが、その分やりがいのある素晴らしい仕事です。

株式会社デジタルスケープ 山崎 義成
株式会社デジタルスケープ
山崎 義成

1990年から約30年間IMAGICA Lab.在籍し、エディターとして、CM・TV・映画とジャンルを跨いで活躍。
ワークフローの作成から編集・グレーディングまで幅広く担当。3Dや4K/8K、HDRなども手掛けている。
代表作:映画「デスノート(前編・後編)」、映画「どろろ」、3D映画「ラビットホラー3D」、アニメ映画「秒速5センチメートル」、4K「ポール・マッカートニー・アウト・ゼアー2015」 他