
Getty Imagesと、ユニリーバの美容ブランド「Dove」が、「女性のありのままの姿を見せることで、美に対する固定観念を変えていく」ことをミッションに掲げ、2019年に立ち上げられた協同プロジェクト「#ShowUs」は、2020年より、性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーのフォトグラファーや映像制作者の活動を支援することを目的に、「#ShowUs」助成金プログラムを開始しました。
女性やノンバイナリーの、ありのままの姿を描いたビジュアルコンテンツを制作している、世界中の性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーのクリエイターを対象に、これまで3度の助成金プログラムを実施し、389の応募の中から、5名に対して、総額30,000ドルを支給してきました。
この度、ゲッティイメージズは、前回の「リーダーシップ」をテーマとした「#ShowUs」助成金プログラムの受賞者の発表と共に、「ボディ・ポジティブ」をテーマとした4回目の「#ShowUs」助成金プログラムの募集を開始しました。募集は、全世界で受け付け、日本語でも応募ができるようになりました。
第3回「#ShowUs」助成金プログラム テーマ:リーダーシップ 受賞者発表
60名以上の応募の中から、下記の受賞者2名に対し、5,000ドルずつ、合計10,000ドルが支給されます。
1) Zula Rabikowska(ズラ・ラビコフスカ)

ロンドンとポーランド・クラクフを拠点に活動するポーランド人の写真家で、今回の受賞プロジェクトでは、中欧・東欧における現代のジェンダーアイデンティティに焦点を当てています。鉄のカーテン(冷戦時代において、共産主義体制を敷くソ連およびその周辺と反共産主義の西欧の諸国との隔てた国境線)に沿った国々の女性やノンバイナリー、トランスジェンダーの人々を訪ね、性差別的なステレオタイプ、制限された美の基準、宗教や政治がこの地域の現代のジェンダー表現に与える影響などを検証しながら、共産主義以降の女性のアイデンティティがどのように形成されているかを表現していきます。
ズラ・ラビコフスカ氏 受賞におけるコメント
この度、『#ShowUs』助成金プログラムの受賞者の一人に選ばれたことを光栄に思います。中欧・東欧に関するステレオタイプを打破する長期的なドキュメンタリーの制作を通して、国境や女性、ジェンダー問題の解決に貢献していきたいです。
2) Alex Sanche(アレックス・サンチェス)

フロリダ州マイアミで生まれ育ったドキュメンタリー写真・映像家で、受賞プロジェクトは、6つの家族のダイナミクス(集団において、人の行動や思考は、集団から影響を受け、また、集団に対しても影響を与えるというような集団特性)と、家族における母親のリーダーシップの役割を調査するものです。さまざまな国籍、宗教、文化、非伝統的な背景を持つ家族に焦点を当て、『母性とは何か』を問いかけます。社会的な規範や母性の表現に直面しながら、パレスチナ、カンボジア、フロリダ、ニカラグア、ラオス、エジプトの家族を取材し、家庭における文化的アイデンティティや、役割、母性の交差を捉えていきます。
アレックス・サンチェス氏 コメント
世界が変化している今、リーダーとなった多くの女性たちは、さまざまな形で母親になっています。家長とは何かという伝統的な役割が変化して行く中で、本プロジェクトを通して、母性の本質に光を当てることができる作品を発信したいと考えています。
第4回「#ShowUs」助成金プログラム テーマ:ボディ・ポジティブ 概要
「ボディ・ポジティブ」をテーマに、包括的なビジュアルコンテンツを制作することを目的としたプロジェクトを募集。コミュニティにおける、あらゆる女性やノンバイナリーのリアルなストーリーを描き、美に対する固定観念を打破する最も「ボディ・ポジティブ」なプロジェクトの応募者2名に対して、各5,000ドル、合計10,000ドルの助成金を給付します。「世界をビジュアルで変えていく」というゲッティイメージズの理念に賛同し、各国で活躍するクリエイターを含む5名が審査員をつとめます。
応募期間 | 2021年9月16日(木)~10月25日(月)16時59分(日本時間) |
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応募方法 |
応募サイトよりオンラインで応募 https://grants.gettyimages.com/en/grants/showus-grant-body-positivity |
応募条件 | プロフェッショナルとしてのキャリアが3年未満の、性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーの写真家、映像制作者 |
応募要項 (公式英語サイトより応募。応募は日本語でも可能。) |
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審査員一覧 |
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受賞者の特典 (一人当たり) |
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「#ShowUs」プロジェクトとは
ゲッティイメージズとDoveの協同プロジェクト「#ShowUs」は、性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーのフォトグラファーと被写体による14,000点以上の素材を集めたコレクションです。「女性はこうあるべき」という世間のイメージに捉われず生きる人々のありのままの姿を写し出し、その写真を世界各地の企業やメディアが使うゲッティイメージズでライセンス販売することで、偏った固定観念を打破することに挑んでいます。プロジェクトには41ヶ国から200人以上のフォトグラファーが参加し、作品のライセンスによる収益は志を共にする次世代のフォトグラファーの支援に活かされています。
「#ShowUs」プロジェクト コレクション素材例






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世界で人気のコレクション写真:
https://www.gettyimages.co.jp/collaboration/boards/52gcRTX9SUm9nEIizCIhQg -
日本で人気のコレクション写真:
https://www.gettyimages.co.jp/collaboration/boards/38X3PaQgqE6Oy_pfacJwCg -
「ボディ・ポジティブ」がテーマの写真例:
https://www.gettyimages.co.jp/collaboration/boards/qi-unZX3vkGfsM4UDokhpA
ローンチから2年半!「#ShowUs」プロジェクトが与えたインパクト
41カ国から200人以上の性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーの写真家のコンテンツを集めた本プロジェクトのコレクションは、発足以来、ビデオグラファーを含む85人の新しいコンテンツ制作者が参画しています。2019年3月のプロジェクト開始以来、85,000人以上の女性、またはノンバイナリーの方が関心を示し、約4,000人がコレクションに参加することに手を挙げ被写体として登場しました。本コレクションのライセンス使用は、世界中の約4,900社から実に42,000回以上に及びます。


ゲッティイメージズのウェブサイトでは「リアル・ウーマン」(+150%)、「ナチュラル・ビューティー」(+100%以上)、「ボディ・ポジティブ」(+470%以上)の検索数が増加しており、「unretouched(無加工)」や「オーセンティック・ウーマン(リアルな女性)」などの新しい検索語が登場していることからも、女性たちの自然でありのままの姿を表現するビジュアルが求められていることがわかります。ゲッティイメージズは、「#ShowUs」助成金プログラムを通して、時代のニーズに応えたコンテンツを世の中に増やし、女性の美しさに対するステレオタイプを打破することに貢献していきます。