漫画の既成概念を覆すcomico。その魅力を2人が語り尽くす。 NHN comico 株式会社 comico事業部 社員インタビュー

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縦スクロールのコマ割り。ユーザーの投稿作品で構成され、コンテンツは毎日更新。スマートデバイスに特化したコミックサービスcomicoは、漫画の既成概念を覆していると言っても過言ではないだろう。サービスを開始したのは、2013年の10月。そこから僅か100日で100万ダウンロードを突破し、2015年1月10日付で累計800万ダウンロードを突破している。今回お話を伺ったのは、オープニングから編集を担当している北室さんと、事業企画の鶴見さん。2つの角度から焦点を当てながら、comicoの全貌を明かしていった。

 

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──:鶴見様はcomicoのローンチ後にジョインされたとお聞きしています。まずはご経歴と転職動機から教えていただけますでしょうか。

前職ではコンサルタントを6年くらい経験していて、主には企業の経営支援に携わっていました。そこである程度の経験を積み、「次のステージはどこだろう?」と思ったときに、支援側ではなく、事業会社の内部で主体的に働きたいと思ったんです。前々から、社会構造をガラッと変えられる可能性を秘めたWebサービスに魅力を感じていたので、業界は大体絞っていました。

──:そこから御社を選んだ理由はどこにあったのでしょう?

ゲームという安定した事業の柱を確立しているのは、大きなポイントでした。いくら壮大なビジョンを描いていても、人材や資金のリソースがなければ実現は難しいんですよ。まずは資金を集めるために、ファンドをまわらないといけないケースもあるので。その懸念が、この会社では全くありませんでした。

──:事業だけに集中できると。

あとは、面接でお会いしたメンバーの人間的な部分も大きかったですね。誰と仕事をするのかは、ビジネスにおいてはとても重要ですから。面白いサービスをつくる人は、人間的にも面白味があると思っています。

──:comicoについては、どういった印象をお持ちになりましたか?

「スマートフォンというデバイスで、こんなにストレスなくコンテンツが読めるんだ」という驚きがありました。実は、スマートフォンで本や漫画を読むことに、あまり積極的ではなかったんです。デバイスに適度なサイズがないと、コンテンツが読みにくいと感じていたので。そのスタンスが覆ったと同時に、新しい世界が広がっているなとも感じました。

──:ジョイン後はどこから着手されたのでしょう?

ローンチしたばかりということもあり、結果としての訪問ユーザー数などの指標や定性的な分析が中心でした。そのため、なぜこの結果になるのか、読者はどういう利用の仕方をしているのか、というような分析の切り口を広げるために、まずはアクセスを解析したり、アンケートを実施したりしながら、「comicoにはどういうユーザーがどれだけ訪れているのか」をロジカルにひも解いていきましたね。

──:その辺りは前職の経験が活きる部分ですね。実際に解析して見えたものはありましたか?

思っていたよりもヘビーユーザーが多いのは発見でしたね。comicoは毎日夜中に新しい話が掲載されますが、まさにその掲載タイミングのアクセス数が異常に高かったんです。

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──:待ちわびているユーザーが想像以上に多かったと。

熱量を肌で感じましたね。まだまだサービスが伸びていくという期待もそこで生まれましたし、ユーザーの動向を可視化させたことで、「どういう施策をどのタイミングでどう打つか」という有効なアプローチの道筋も見えてきた。そこから、ユーザーの属性に応じたプッシュ通知やレコメンド機能を設定したり、イベントの立て方や導線設計を見直したりと、随所に改善を図っていきました。

──:具体的に「これはユーザーに刺さった」という施策はありますか?

私がジョインしたときに比べてダウンロード数は約3倍になっているのですが、何かで劇的に変わったというよりも、細かいチューニングの積み重ねですね。日々試行錯誤ですよ。データ解析だけでなく、ユーザーの声にも耳を傾けながら、機能やデザインに細かく手を加えています。

──:「内部で主体的にサービスに関わりたい」という入社動機が叶えられている実感はありますか?

ありますね。当初は支援側に近い立ち位置だったのですが、自分から「事業部に入りたい」という希望を出したんですよ。以後は、サービスにより深く関われるようになりました。

──:役割も増えましたか?

サービスの拡充と共にチームが大きくなっているので、メンバー間の連携を円滑に図っていくことも私の役割だと感じています。サービスとしてのブランディングにも、もっと力を入れたいですね。ミッションは増えていますが、私としては大歓迎です。

──:アイドルグループを起用したテレビCMをはじめ、PRにも力を入れていらっしゃる印象があります。

ユーザーが増えると場が盛り上がり、作家さんへのフィードバックも増えていく。それが結果として作家さんのモチベーションにもつながり、今テンツのクオリティがますます上がるので、いろいろな方法でマーケットに広めていきたいと思っています。今はまだまだ発展途上であり、もっともっと多くの人に読んでもらい、愛されるサービスにしたい。すでにいくつかの計画は進んでいますよ。

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──:人気作品「ReLIFE」が単行本化され、発売1ヶ月後には16万部、現在では2巻と併せて累計40万部突破しました。こういった紙媒体への展開も計画の1つですか?

そうですね。そこからcomicoを知ってもらうということもできますから。

──:他部署でゲーム事業を行っているという強みも活きそうですね。

コンテンツ力を生かした多面的な展開についてはいろいろと検討中です。書籍化やアニメ化、グッズ化などが進んでいますが、それ以外にゲームなども含めていろいろな広がりがあると考えています。展開はさらに広がっていくのではないでしょうか。あとは、それ以外のビジネス領域にも進出していきたい。現段階では話せないことも多いんですけど、まだまだ投資フェーズなので、いろいろと仕掛けていきますよ。

──:裏を返せば、いろいろな経験が活きるとも捉えられますね。鶴見様が前職のコンサルタント経験を活かしていらっしゃるように。

comicoの推進につながるのであれば、どんなアクションでもかまいません。多様なアイデアを求めているので、むしろ多様な人材が集まった方が展開としては面白くなっていくと思います。

──:アイデアは気軽に出せるんですか?

ベンチャー気質があるので、いいアイデアであれば、即採用されますよ。年齢は関係ないですね。若いメンバーにマネジメント側のポジションが提供されることもよくありますから。スキルが足りない場合は経験豊富なメンバーがフォローするなど、バックアップ体制も万全です。

──:展開が加速することで、comicoの未来がどうなっていくか非常に楽しみです。

類似サービスが気にならないと言えばウソになりますが、スマホで漫画を読むというカルチャーを共につくり上げているというように、プラスに捉えていますよ。新しいマーケットを共につくり上げているというか。今後は収益化も考えるべきポイントではありますが、作家さんとユーザーに愛されるサービスであるというところからはブラしたくないですね。新しいプラットフォームを提供することで新しい才能を世に送り出し、そこから利益を享受できればいいなという感覚です。

──:今日はありがとうございました。ちなみに鶴見様は漫画好きですか?

好きですね。comicoでも、好きな作品が上位になったり、イベントで取り上げられたりするとうれしくて。コンサル時代は仕事が忙しくてあまり読む時間がなかったので、当時を思えば、今ほど恵まれている環境はありませんよ(笑)。

 

 

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──:comicoというサービスがスタートすると知ったとき、どのような感想をお持ちになりましたか?

率直に言うと、みんなにやさしいサービスだなと思いましたね。

──:みんなというのは?

まずは、作家さんに対してです。私、もともと漫画が好きで、コミケに通っていたこともあるんですよ。当時、「すごく面白い話を描いているのに、くすぶっている作家さんが多いな」とよく感じていました。その点、comicoはユーザー投稿型なので、芽が出ていない作家さんにもスポットライトを当てられるんじゃないかと。

──:確かに漫画と言えば、出版社に持ち込むというルートが一般的ですね。

そのルートだと、そこで命運が決まってしまうんです。せっかく面白い漫画を描いているのに、編集者のセンスや雑誌の方向性と合わなくて、道を諦めるというケースは往々にしてあります。編集者に原稿を突き返されて、人に漫画を見せるのが怖くなったという作家さんもいますから。これは、すごくもったいないですよね。comicoに共感できたのは、その漫画が面白いかどうかを、編集者ではなくて読者が決める構造となっていたことです。これは、読者にとってもやさしい仕組みだと思います。

──:編集者が余計なバイアスをかけないと。

comicoでは、編集者がイニシアチブを握ることはありません。ストーリー展開やキャラクター設定などは、全て作家さんに任せています。才能があるのは、作家さんですから。もちろん、相談を受けて意見を出すこともありますが、位置付けとしては最初に読む読者に近いですね。「この人をもっとかっこよく描いた方がいいんじゃない?」とか、「この2人の恋愛はうまくいくといいね」とか、いち読者としての視点でアドバイスをしています。パートナーとして併走しているというか。サインも一緒に考えていますからね。

──:読者の評価によってランキングが変わるのも特徴ですね。コメントやお気に入りの登録数なども表示されるので、シビアではあるものの、すごくフェアな感じがします。

そうですね。ただ、読者の声によってブレる方もいらっしゃるので、その辺りは細やかにサポートしています。メンタルを支えるのも編集者の役割ですね。仕事や恋愛の相談に乗ることもありますし、ときには作家さんの親御さんにお会いすることもありますよ。

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──:え!?

comicoでは公式作家になると、月20万円に加えて、人気度に応じたインセンティブが支給されます。そうなるとほぼ専業作家の状態になり、仕事との両立が難しくなる。専業作家になることに親御さんが反対されるケースもあるので、「お子様がチャレンジしたがっています」という説得をしたり、事業内容を詳しく説明した上で納得してもらったりしています。逆もありますよ。「専業になりたい」という作家さんに、「もう少し待ちましょう」と提案することもあります。

──:今はどれくらいの作家さんを担当していらっしゃるのですか?

公式連載作品を編集部でシェアしていて、紙媒体の漫画編集者だと5名が限界だと言われる中、私たちはその数倍の方を担当しています。作家さんは全国にいらっしゃるので、対面以外にも、電話やメール、Skypeといった形でコンタクトを取ることも多いですね。公式作品以外でも、面白い漫画が投稿されれば、こちらからアプローチを仕掛けていくこともあります。編集者同士で取り合いになることもありますよ。「これは私が担当したい」「いや、私だ」って(笑)。

──:投稿段階ではまだまだ原石の作品も多いと思いますが、「こういった作家さんが伸びる」という傾向はありますか?

作品を見ただけでは分かりませんね。直接会って、漫画に対する姿勢や情熱を肌で感じないと。1つ言えるのは、「紙の漫画はこうだ」という考え方に固執している方は伸びないですね。comicoというプラットフォームの特性を理解した上で、そこでどう表現するかという素直さを持っている方が伸びると思います。実は発足前、漫画をフルカラーにするかどうかを決め兼ねていました。漫画という媒体は、白黒だからこそ表現できることもあるので。でも今までにないものをつくって、漫画の新しい可能性を引き出していこうということから、フルカラーになりました。そういった部分に共感していただける方が理想ですね。

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──:編集者はどうですか? こういった方がcomicoに向いているという人物像として。

ホスピタリティの高い方ですね。作家さんは職人気質な方も多いので、「どうすれば気分よく作品を描けるのか」「どうすれば創作意欲が湧くのか」を考えることが欠かせません。たとえば、作家さんへの福利厚生の1つとして誕生日プレゼントを贈っていて、お風呂に入りながら物語を組み立てる作家さんには、この間入浴剤を山のように贈りました。

──:作家さんの人となりを知っていないとできないことですね。

あとは、チームプレイができる方ですね。縦スクロールのコミックは日本では他にないので、既存の編集のノウハウがありません。だから編集者同士で連携を取りながら、みんなで同じベクトルを向くことも大切だと思っています。

──:では最後に、北室さんの将来像を教えてください。こういったサービスにしていきたいとか、キャリアを駆け上がっていきたいとか、いろいろあるかと思いますが。

実は、キャリアにはあまり興味がないんですよ。作家さんが幸せになって、読者も楽しめるサービスを提供できている今の状態でハッピーなんです。もちろん、辛いこともありますが、自分のキャリアを追うのではなく、これからも作家さんにずっと寄り沿い続けていきたいですね。

 

【求人の募集を締め切りました!たくさんのご応募ありがとうございました】

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