「会議」は大人の学び場

「会議」について考えてみる

今回はちょっと趣向をかえて、お仕事している人であれば誰もが経験している「会議」について再考してみましょう。

会社勤めの方に限らず、個人でお仕事している方も仕事経験がない学生さんも、お客さんや先生、仲間たちと何かについて話し合っている場面を想定して、ぜひおつきあいください。

「会議」のイメージって…

皆さん、普段の仕事の中で会議に費やしている時間ってだいたいどれくらいですか?

  • 「大きなものはないけど、朝礼・夕礼には毎日出てるなぁ」
  • 「週1、2回定例会議がある」
  • 「平日日中はほぼ会議で埋め尽くされている」

などなど、人によって会議に割いている時間もその関わり方もまちまちだと思いますが、ちょっとこれまでに自分が参加した会議あれこれを振り返ってみてください。

  • 「偉い人ひとりのために、参加者が順番に報告事項を奉納する会議」
  • 「一向に結論が出ないまま毎週集まるだけ集まっている会議」
  • 逆に「結論は量産されるものの、いつも実のある答えに辿り着けていない気がしてならない会議」
  • 「同じ目的のもとに集まっているはずなのに、足の引っ張り合いばかりで参加するほど疲弊していく会議」

このように、「無駄だ」「なんて不毛なんだ」「眠い…」「腹立つなぁ」という具合に、不快な会議体験を思い起こしてしまう方も少なくないでしょう。

しかし一方で、「あれは有意義だったなぁ」と振り返れる会議も、経験として一つは皆さんお持ちだと思います。「会議」って有意義な場を生み出すポテンシャルをもっているものですし、それを引き出せるか否かは、結局それを構成する人にかかっているんですよね。

「有意義な会議」の必須要素とは?

じゃあ、どうすればいいのかって、それは何よりメンバー全員が「参加意識」をもつことではないでしょうか。仕切る人がいくら下準備して頑張っても、みんなが「質問されれば、知ってることは答えるよ」みたいなスタンスでは、有意義な会議になりえませんよね。

参加者としてその会議室まで自らの意志でやってきたのであれば、自分がどういう役割を担ってその会議に召集されているのかを考えてしかるべきですし、それを踏まえて自ら発言したり、質問したり、相手の意見をよく聴いたりして積極参加するのがオトナってもんです。

役割にはもちろん「○○の担当者として」という立場もありますが、吉田新一郎氏の『「学び」で組織は成長する』では、それと別に

  • 積極的に意見を述べる
  • 出された情報や意見をはっきりさせる
  • 情報や意見を引き出す
  • コミュニケーションを円滑にする
  • 出席者を元気づける

といった役割を挙げています。こういった「役割分担」を参加者全員が意識して発揮できると、さらに有意義な、心地よい会議が進められますよね。

「学び」で組織は成長する (光文社新書)
「学び」で組織は成長する
吉田新一郎(著)

会議とは必ずしも「話し合いの場」ではない

また、会議の目的を見直してみるのも有効。同書では、会議が効果的なケースを3点挙げています。

会議が効果的なケース

  1. 1.問題解決や目標のために、たくさんのアイディアを出し合うとき
  2. 2.合意を形成したり、物事を決定したりするとき
  3. 3.出席者の学び合いを実現するとき

あなたが参加している会議はすべて、この3つのうちのどれかにあてはまりますか? もし該当するものがない場合は、もしかすると会議以外の手段のほうが効果的・効率的ということがあるかもしれません。情報共有・報告だけであれば、メーリングリストや社内SNSの活用といった手段への切り替えを検討してみるのも一つです。

もう一つ、ここから読み取るべき最たるポイントは、会議とは必ずしも「話し合いの場」ではないということです。

あなたの会社に1、3に該当する会議はありますか? 一般に、会議というと2のイメージが強いと思いますが、もし「アイディアを出し合う」とか「学び合う」機会としては使っていないなぁという場合は、新たにそうした場を設けてみてはいかがでしょうか。定例会議の終わり10分をその時間にあてるのも一つですね。

会議室は最も身近な「学び場」

というのも、会議というのは本当に盛りだくさんの「学び場」として機能するもの、これを活かさない手はないからです。吉田新一郎氏は「会議を通して磨ける能力・資質」として、以下の要素を挙げています。

会議を通して磨ける能力・資質
出典:吉田新一郎『「学び」で組織は成長する』

ひと通り目を通してみると、「言われてみれば」とうなずけるものばかり。でも、こういったすべての仕事に通じていく能力・資質の獲得って、「合意を形成したり、物事を決定する会議」だけでは限定的になりますし、じゃあ他にどこで鍛えられるかなぁと探ってみても、なかなか見つけられなかったりしますよね。

日頃の会議も身近な学び場として捉え直すと、その場の仕切り方や参加するスタンスも変わってきます。今日からの会議、あなたもちょっと意識を変えて、「会議を通して磨ける能力・資質」を獲得する機会に役立ててみてください。

なお、会議の進め方を具体的に説く本は、書店に行けばブームのようにたくさん出ていますので、ぜひ手にとってみてください。吉田新一郎氏も「会議の技法」という本を出していますよ。


会議を通して磨ける能力・資質
会議の技法 - チームワークがひらく発想の新次元 (中公新書)
吉田新一郎(著)

(デジタルスケープ キャリアカウンセラー 林真理子)

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