ヒューマンスキルって何だ?

多用する割に、認識は曖昧…

最近は「人間力」なんて言葉も耳にしますが、職種や役職を問わず、あらゆるビジネスパーソンに求められるのが、従来からよく言われているヒューマンスキルの類。

実際「今度入ってくる新人、ちょっと人間力に欠けるけどヨロシク!」なんて上司に言われたら、相当不安になりますよね。ヒューマンスキルって、誰もが肌感覚ではその重要性を認識しているものだと思います。

一方で、上司との面談や就・転職の選考場面などで、「君はヒューマンスキルが足りないね」なんて言われたら、(まず凹みますが、それとは別に)相当困ります。なぜ困るか。それは、言葉として多用する割に、私たちの「ヒューマンスキル」に対する認識が曖昧だからではないでしょうか。

ヒューマンスキルは鍛えられるのか?

ヒューマンスキルって、スキルの総称っぽい印象がありませんか? いろんな要素を含んでいるのはわかるんだけど、その一つひとつが何なのかはよくわからない。ゆえに、

当事者:
ヒューマンスキルが足りないと言われたって、何をどう直せばいいのかわからないよ
…と途方に暮れてしまう。その一方で、
評価する側:

とりあえず注意はしたものの、元々の性格だから変わらないだろう
…とこちらもあきらめてしまって、具体的なアドバイスを考える気にならない。そんな状況が少なからずあるように思います。

でも、実際仕事場面で必要とされるヒューマンスキルって、単純に「人柄」や「素養」といった言葉に置き換えられるものではないと思うのです。“スキル”と言うからには、鍛えようのある実務的な能力が多分に含まれているはず。

分解できる「スキルの集合体」と捉え直せば、その一つひとつを意識して筋トレしていくことで、一定レベルまでヒューマンスキルを引き上げることはできるはずです。私はそう信じたい。

10のヒューマンスキル

では、具体的にどうヒューマンスキルを磨いていくかですが、そこで大事なのは、ヒューマンスキルがどんな要素によって成り立っているかをまず理解することです。

これは、私が挙げても心もとないので、リンクアンドモチベーション代表の小笹芳央氏の著書「仕事がうまくいく自分の創り方」から、仕事場面に沿った10項目をベースに考えてみます。

書籍「仕事がうまくいく自分の創り方」の表紙
仕事がうまくいく自分の創り方 モチベーション革命 30の法則
小笹芳央(著)

10項目をざっくり4つのシーンにくくって、そこで大切なチェックポイントをまとめてみたので、参考にしてください。

シーン1:報告/主張

人に何かを伝えるとき、伝える内容が事実なのか、推測なのか、はたまた自分の気持ちなのかを冷静に区別しながら伝えられているか。けんかごしにならず、毅然さと柔らかさをあわせもっているか。

シーン2:依頼/相談/説得/命令

人に何かをお願いするとき、背景や趣旨も明快に伝えて、相手が快くそれにあたれるように配慮しているか。知識や能力などにあわせて、その人がやりやすいような伝え方を考えてお願いしているか。

シーン3:拒否/忠告

相手が受け容れがたい何かを伝えるとき、相手の役職などを問わず、必要な場合は率直&いやみなくそれを伝えられているか。ベストなTPOを選んで、相手の尊厳を傷つけないように配慮しているか。

シーン4:謝罪/支持

何について謝罪・支持するのか、その対象を明確に伝えられているか。ただ「申し訳ありません」「全面的に支持します!」と謝罪・支持をして、軽々しく心のこもっていない印象を与えていないか。

ヒューマンスキルの磨き方

自分(もしくは部下)の弱いところが具体的にどこなのか、行動を振り返ってみましょう。例えば…

  • 自分の考えと事実を区別して話そうとは、あまり意識してこなかった
  • 普段はできてると思うけど、ムキになってる時はできていない気がする
  • っていうか、たいていムキになってしゃべってる気がする

…とか。まぁ誰だって、いろいろとボロが出てくるものです。私はたいていこの振り返りを行うとボロボロになります。

でも、具体的に把握できれば、そのスキルを鍛える術も考えやすくなりますよね。そういうシーンになったとき、前述の行動をとれるよう意識するだけでも振る舞いは変わってきます。また、ヒューマンスキルに長けた人がそういう場面に出くわしているのを観察すると、大変勉強になります。ときに感動的ですらあります。

大くくりに「ヒューマンスキルが足りない」なんて言われても、何をどうすればいいか答えの出てこないものですが、こうして具体的に落としこめば、一つひとつの行動を改めることでヒューマンスキルを高めていけるはず。

大きな問題をかみ砕いて解決していく。これは、当事者としても、誰かを評価・アドバイスする立場としても大いに意識しておきたいことですね。

(デジタルスケープ キャリアカウンセラー 林真理子)

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