トップクリエイターの歩み方

皆さんもうご覧になりましたか?

中村勇吾さんを筆頭に、Web業界のトップクリエイター18人が名を連ねた「Webデザインノート」創刊号。「デザインノート」や「idea(アイデア)」といったクリエイター向けの雑誌やムック本を出版している誠文堂新光社の新しい書籍です。

SEIBUNDO MOOK Webデザインノート No.1
SEIBUNDO MOOK Webデザインノート No.1
Webデザインノート編集部(Amazon)

Webクリエイターの素顔にフォーカスした内容で、なかなか読み応えがありましたよ。というわけで、今回はこの一冊から私が勝手に読み取った「トップクリエイターの歩み方」についてお話してみたいと思います。

トップクリエイターの共通点(らしきもの)

この本を読んでみて私なりに5つの共通点をまとめてみました。ざっと項目立ててみると、こんな感じです。

  • ・創作する
  • ・アピールする
  • ・機を逃さない
  • ・人に向き合う
  • ・暮らしを営む

なんだ、そんなこと…と思った方もいるでしょうが、まぁ一つひとつみていきましょう。

創作する

当然といえば当然の話ですが、やっぱりクリエイターの本分は創作活動。トップクリエイターこそ止むことなく表現し続けているんですよね。今、若者の間では仮想的有能感が高まっているなんて問題視されていますが、彼らはその真逆をいく活動を地道に続けているといえます。

現実に確かな時間を投下し、右脳と左脳をフル回転させ、手を動かし足を運び、自分のクリエイティブを有形化する。駆け出しの頃に限らず、多忙極める今なお実験的なプライベートワークに取り組んでいる人は多く、表現することを止めない姿が何より印象的です。

アピールする

いいものを創ったら、あとは評価されるのを指くわえて待ってる…だけじゃない。複数のインタビュー記事で、いくつものサイトを訪れては自分の足跡を残し、作品アピールに取り組んだことが語られています。それが、西田幸司さん日本人初の「The Webby Awards」受賞や、鎌田貴史さんクリエイターデビューの仕事につながっているんですね。

作り手なら誰しも自分がつくったものを人に見てもらいたい、人に伝えたいって思うもの。その気持ちに素直に自分を突き動かしてみればいいんだと思います。彼らの取り組みは、そんな純粋なパワーに支えられている気がしてなりません。

機を逃さない

彼らのこれまでの歩みに触れると、今だ!と思うタイミングで、転職なり独立なり、具体的なキャリア転換の行動に踏み切っている様子がうかがえます。後から振り返れば、あぁ、あの時が一大決心のタイミングだったんだって思えることでも、普段何気なく生活していく中でその機会を捉えるのって案外難しいし、風が吹く度「今だ」「これだ」と思って飛びついていてもこれまた何も身になっていかない。

ここぞ!という時期まで地道な活動を積み重ねて、自分の中の確信には瞬発的にくらいついていけるようアンテナをはっておくことの大切さを思い知らされます。

人に向き合う

私がこの一冊から読み取ったトップクリエイターの最たる共通点は、真摯な態度で人に向き合っていること。「俺理論」に振り回されている人がいない。

脚光を浴びつつも決して俺様にならないのは、そうならないよう注意を払っているというより、「人から多くのものを吸収し、人の協力を得ながら自分の表現があること」に自覚的で、それに対する人への感謝の気持ちが皆心に根付いているからなんだろうな、と感じられます。

原ノブオさんの「どんな賛辞もアワードも、僕の力で取ったと思えるものは一つもない」「クライアント、ユーザーも含めプロジェクトに関わるすべての人間がいかにハッピーになれるかを、いつも大切にしたい」というコメントがそれを雄弁に物語っていますね。実際、そういう姿勢だからこそ人から吸収できていることって少なくないんだろうな、と思います。

暮らしを営む

最後はちょっと切り口が変わりますが、皆さん日々の生活を愉しむということを、とても大切にしている印象ですね。青木イチロウさんが朝5時に起きて夜はプライベートな時間を大切にしている話、鎌田さんが家族と遊んでいる写真、西田さんの部屋の写真に見られるたたみや座椅子・デザインと関係ない本が並ぶ本棚や生活する街へのこだわりなど、妙に印象に残っています。

インターネットやデザインといった枠組みにとらわれず、広くさまざまな分野のものや人に触れて、人としての豊かさを忘れない。それらを自身のクリエイティブワークに関連づけ、反映していく癖がついているのかもしれないな、と思いました。

また、こういう日常生活へのこだわりは、「フツーの感覚を養う」こと、言い換えれば「ユーザー感覚を大切にする」ことにも通じているんだろうと思います。

さいごに

今回のコラム、何の結論があるわけでもないんですが、メディアを通じて私たちが垣間見ているのは、いつだってトップクリエイターの「横顔」なんだよなって改めて思ったりしました。そこから、彼らの「素顔」にイメージを膨らませてパワーをもらえるくらいの想像力は持ち合わせていたいなって思います。

withDにも多数のトップクリエイターが登場

このコラムに登場したトップクリエイターは、withDでも魅力的な一面を見せてくれています。

(デジタルスケープ キャリアカウンセラー 林真理子)

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