アイウエアからはじまる新体験が、人生を豊かに広げる-株式会社ジンズ(3)

2018年8月14日

アイウエアにとどまらない取り組みで革新を続ける

JINSが生み出しているものは、メガネだけにとどまらない。そのひとつが、2015年に発表された「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」だ。フレームに搭載されたセンサーによって、集中度や歩行バランスといった心身の状態を可視化する“センシング・アイウエア”の開発は、彼らにとって大きな挑戦だった。

渡辺:JINS MEMEは、本来人間が“外側”を見るために使うメガネで“内側”を見てみようという発想から生まれました。「JINS 花粉CUT」や「JINS SCREEN」は、眼科医など眼の専門家と共同研究したんですが、JINS MEMEで協力をあおいだ先生方は、脳科学やスポーツ科学といったまったくの別領域。経験のない分野でチャレンジを重ね、発売までに5年以上もの時間を費やしました。

発売から3年が経ったJINS MEMEが、いま再び注目されている。その理由は、ジンズ本社の階下に生まれた会員制ワークスペース「Think Lab(シンク・ラボ)」。集中力を高める環境とJINS MEMEをはじめとしたアイテムで、“世界一集中できるワークスペース”を目指している。

渡辺:集中力の向上は、ユーザーがJINS MEMEで得られる大きなベネフィットになるのではないかという期待は、当初から挙がっていました。JINS MEMEの発売からほどなくして生まれた「集中をサイエンスするプラットフォームをつくりたい」というアイデアからスタートしたのがThink Labです。企画を進めるなかで、「働き方改革」が近年話題になったり、経済産業省から「HR-Solution Contest」でグランプリをいただいたことなども追い風になりました。

Think Labは、深い集中を引き出すための環境設計が徹底されています。たとえば、オープンスペースにはデスクが3列並べられており、人と目が合うことで集中が阻害されないようにしています。音や香り、視界に入る緑の割合など、さまざまな研究から導き出された、集中に最適な空間を提供しています。

ジンズ本社の階下に生まれた会員制ワークスペース「Think Lab」

ジンズ本社の階下に生まれた会員制ワークスペース「Think Lab」

そのほかにも、顔写真をアップロードすることでAIがメガネの「似合い度」を判定してくれるユニークなサービス「JINS BRAIN」も提供している。

渡辺:オンラインショップでお買い物を楽しんでもらいたいという思いがあるなかで、店舗と同じクオリティの接客をどこでも受けられるような仕組みを模索していました。メガネを買おうとするときに、洋服やほかの小物と異なるのが、自分に似合うメガネがわからない人が多いということ。そうすると試着がマスト要件になるので、店舗に行かずとも試着ができるサービスとして、まず「JINS Virtual-Fit」をスタートしました。顔の動画を撮影して、3Dバーチャル試着ができるアプリです。そこに新たに導入されたのが「JINS BRAIN」で、3,000名のJINSスタッフがのべ60,000人分の画像データを評価して、オリジナルAIを開発しました。

「JINS BRAIN」を説明する図
「JINS BRAIN」のサイト画像

柳原:実際に使ってみたら、意外なメガネで高スコアが出たりしておもしろかったですね。普段はトライしないような形のものも、AIに提案されると興味が湧くので、メガネ選びの幅が広がると思います。

渡辺:2018年から、JINS Virtual-Fitを使った「サロン de メガネ」もはじめました。メガネの似合い度はヘアスタイルに左右されることが多く、逆もしかり。このサービスを使って美容師さんがお客様に似合うメガネを提案できるというものです。気に入ったフレームがあったらそのままオンラインショップで購入することもできますし、実店舗に足を運んでもらうきっかけにもなる。現在、100店ほどのサロンで導入していただいています。

大城:メガネショップで初対面の店員に接客されるよりも、信頼する美容師さんに勧められたほうがメガネ選びが楽しくなる場合もあると思うんです。パーソナルスタイリストに近いような体験ができると好評をいただいています。

先進的な技術で、これまでにないプロダクトやサービスを生み出し続けているJINS。ただし「テクノロジーを活用することだけが革新的なわけではない」と話す。

柳原:メガネ事業に参入した頃とは違い、JINS以外にもリーズナブルでいいメガネはたくさんあります。そんななかで購入の判断基準にするのは、商品の本質や、どういう目線でつくられているのかといったことなのではないでしょうか。だから、商品のバックグラウンドを伝えて判断材料を提示しているJINS Design Projectは、消費行動そのものを提案するような革新的な試みなんです。

渡辺:JINS Design Projectは、私たちにとって“JINSらしさ”を考えるきっかけにもなりました。「ブルーライトカットメガネは知っているけれど、ブランド自体のイメージはそんなにもっていない」という方もまだまだ多くいるのが実情です。これからは、JINSというブランドを好きになってもらうために、商品やサービスに込めている私たちの思いをよりきちんと普及しなければなりません。そのために、さまざまな挑戦を続けていきます。

構成・文:平林理奈 撮影:木澤淳一郎

https://www.jins.com/jp/
※外部サイトに移動します。



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